CBC サンドウィッチマンの深ボリ!~障害者と家族・ヘルパーのホンネ~

2019/2/2㈯ 1300~1353
CBCのHPより
01 知的障害者とその家族の1日に密着
02 身体障害者・ヘルパーの1日に密着
03 障害者の常識をクイズ形式で出題

障害者と家族を密着取材して、ホンネに迫ろうという難しいテーマだ。なんといってもサンドウィッチマンの起用が良かった。大きな声で笑いを取るのでなく、自然体で話しかける。被災地で寄り添うことを続ける彼らならではのアプローチだ。
更に、密着取材した家族がとても魅力的な方々だった。名古屋市の紹介なのか、スタッフのリサーチか、分からないが、とても良かった。
知的障害を持つ岡田太郎さん、ご両親とサンドウィッチマンの二人が一緒に遊園地へ遊びに行くのだが、コミュニケーションが苦手な彼が表現できなくとも、実は喜んでいるということを家族の方の解説で理解できた。
服部澄香さんは眼の障害を持ち、更に難病のために身長が低い。外出時の白杖が欠かせないが障害福祉サービス事業所で働いている。彼女自身が簡潔に解説してくれる。通勤時の不便さやノンステップバスの便利なこと、目が不自由な方でも苦労には違うこと、点字ブロックに自転車が置いてあることの危険など、知らなかったことを教えてもらった。目の不自由な方と介助するガイドヘルパーの通勤プロセスをカメラが同行取材するVTRは段差や右左折、エスカレーターでの乗降など、具体的で分かりやすく明快だった。

現在、上映中の「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」は実話をもとに作られた映画だがボランティアと障害者の関わりを描いた、笑わせておききながら、見終わって、自分の偏見を改めさせてくれる映画だった。24時間テレビに関わる関係者必見の映画だと思う。この映画もあって、この番組も共感を持ちながら評価した次第だ。

提供の名古屋市からの注文だろうか、アンケートの結果はもう少し映像的な工夫が欲しくなる。二つの(三つ?)の手話も短く、慌ただしくて覚えられない。クイズ形式は制作サイドのアイデアかな。一社提供の場合、クライアントの注文は多岐に亘り、情報量も多いことがよくある。受け手(視聴者)に分かりやすく伝えたいという制作サイドの苦労の種だ。そんな条件の中でこの番組は制作サイドの知恵と汗が感じられるいい番組だと思った。

澤田健邦