サンドイッチマンの深ボリ 障害者と家族・ヘルパーのホンネ

  • 番組名:サンドイッチマンの深ボリ
  • 放送局:CBCテレビ
  • 放送日時:2019年2月2日(土)13時〜

名古屋市の提供による「障害者と家族、ヘルパーの本音を聞き出し、共に生きる地域社会を目指していこう」という趣旨をもつ番組。まずはこうした硬派なテーマの番組を土曜日午後帯に編成した事を称えたい。そしてサンドイッチマンを起用できた事によりどの世代でも見やすい番組になった。サンドイッチマンは東北の震災被害に寄り添い復興に力を入れていることは周知の事実で弱者と本音で話しあえる今一番安定したキャラクター。この番組でものっけから趣旨説明に対し、ちょっとなに言っているかわからないという言葉からスタートしながら、取材相手との距離感が取材していくうちにどんどん近くなっていく。先ず相手の方の玄関先で偶然だけどドアで頭をぶつけるところがいいよね。会話が極度に苦手な知的障害の男の子は最初はベランダに逃げ出すほどだったのがロケ終盤には笑い顔がでるほどに。彼らの人間力、正面から柔らかく向き合う姿勢はこの番組でも大いに発揮され良いキャスティングだった。番組はとても有意義なものでした。ヘルプマークはもっと知らなきゃいけないし、ノーステップバスはこんなに役立っていたんだとかホーム柵、点字ブロックの有効性がよく分かった。1000人にアンケートしていろいろなポイントを的確にしていったことも良かった。点字ブロックに自転車が置いてあったらよけてあげたいと思う。以上のように有益な番組として二重丸なのですが、あえて注意点もあげておく。この番組は大事な事を視聴者にきちんと伝えたい番組だと思うのにしゃべり言葉で聞き取りづらい時もあった。スーパーの多用はどうかと思う番組もあるがこの番組は必要な言葉は字幕でしっかりおさえると良い。演出ではない、理解をキチンとする為にだ。また、ヘルパーさんを取材したパートで障害者の方がヘルパーさんの事を語っていた。あそこは本人了解がとれるなら名前の紹介をコメントかスーパーでした方が優しいと感じる。それと番組周辺のことだがホームページの番組説明があまり適切ではないと思う。一般理解を深めようという趣旨に対し相応しいページの作り方ではない。番組内で視聴者はいっぱい発見があった。そのことをホームページ上でも説明したら良かったのでは?深ボリという精神ならそのぐらいした方が良い。

この世には多様な人々がいて、それが普通であって共に生きるいう世の中になっていくためには、こうした多様な方々が登場する番組はもっと日常的にあると望ましい。しかし、サンドイッチマンは素晴らしいな、伊達さんが最後に言っていた「ありがとうって言われる仕事はそんなにないですよ」という言葉はヘルパーの方々に勇気を与えるだろう。取材、制作したみなさん、良い番組でした!

柴垣邦夫