放送した責任、番組制作した責任、テレビ局はどう果たす?

個別の番組に関する投稿ではないが、今日も見ていてとても気になったので書き留める。

今朝(7月8日)のTBS制作の朝の情報番組「グッとラック」でキャスターとして活躍する辛坊さんがゲスト出演、直近の熊本の球磨川の氾濫で大変な被害が出ている状況に対し、かってこの地区ではダム建設を巡って大きな論争があり最終的にはダム建設を断念した過去があった事を指摘。その時、多くのマスコミはダム建設反対の論陣を張り、建設中止においこんだ一因であった。しかし、その後この地区の治水について有効な手を打って来なかったのが今回の大災害につながったという論調。そして、当時のマスコミは反対を言うだけ言って代替案を示すことはせず、また現実に治水対策があまりできなかった事実があるという事を厳しく指摘した。

そこでMCの立川志らくは「TBSを代表して答えて」と一緒にキャスターをしているTBSの国山ハセンアナウンサーに話を振り彼は「コメントすることはできません」とかわした。確かにいきなり過去のTBS報道の番組姿勢を、入社10年にもならない彼が答えるのは厳しい。この場面を見て、5月から心に引きづっていることを書きたくなった。

つまり放送局を代表して番組姿勢についてモノを言うのは出演者のアナウンサーでいいのだろうか?

「テラスハウス」は木村花さんが自殺をするという悲劇の大きな要因になった。その時、NHKを含む他局は直後にこの報道を取り上げたがフジテレビはなかなか報道しなかった。曖昧な記憶で申し訳ないのだが、2日後の「おめざめテレビ」が訃報を伝え「トクダネ」で伊藤利尋アナウンサーがフジテレビのコメントを読み上げた。この日の夜の「ライブニュースα」で三田友梨佳アナウンサーがしっかりと番組制作に携わっている者としてとコメントしていたのも記憶している。自殺が伝えられてから各局のワイドニュースでは騒がしく扱っていたのに番組放送局であるフジテレビは沈黙していた。もちろん死因が特定されるのには時間がかかりその扱いは難しいに違いない。しかし訃報を伝えることはできただろうし、状況を把握した後で詳しくは伝えるという対応はできたのではと思う。ともかく沈黙は異様であった。「バイキング」のMC坂上忍は「二日間この話題に触れないというのはつらかった」と番組中にコメントしていたと記憶している。

何故、番組制作責任者は顔出ししてコメントしないのか?

「テラスハウス」という番組はリアリティ恋愛ドキュメンタリー番組として話題になっていた番組だ。そしてSNSなどで炎上することでも注目を得ていた。炎上することが番組注目度を上げていく新しいタイプの番組、がゆえに危なさはあった。そこでこうした事件が起きた中、番組制作の責任者は何故、顔を出してコメントを出せないのだろうか?ワイドショーで取り上げる事件事故は被害者や加害者の事情はお構いなく待ったなしに取材し放送してリアリティショーのように状況をさらに作っていくのに、自分のところの案件だけ沈黙し広報セクションの作った型通りのコメントで済ましていく姿勢に、放送する者の責任、番組を制作する者の責任が全く感じられないのでがっかりした。かってバラエティ番組の雄として君臨したフジテレビの覚悟にこの春絶望した。

さて、冒頭の球磨川のダムの話に戻ると、辛坊さんから売られた喧嘩にTBSの報道はどう対応するのか?言い分はあるだろう。ぜひTBSの報道を代表する人が答えてほしいと願う。

アナウンサーに局を代表して語らせることに、放送局の役職員は抵抗はないのですか?

用意された原稿を読む分にはいいのでしょうが、自分の考えをにじませるコメントは責任のあるポジションの者が語るべきではないでしょうか?放送した責任はまずは編成責任者である編成担当役員あるいは編成局長、最終的には社長。番組制作の責任はプロデューサーか制作局長。報道に関しては番組責任者か報道局長。こういう時に広報部が出てきて弁護士の作ったコメントだけで済ますことはやめてほしい。責任者がキチンと責任を果たす覚悟を持っていないと追及するものがある時に主張をもって追求したくともその姿勢を見透かされるのではないだろうか?

柴垣邦夫