どえらいもん映像社(再放送)

  • 番組名:どえらいもん映像社
  • 放送局:東海テレビ
  • 放送日時:2020年12月26日(土)10時55分~11時50分
  •      初放送 2019年12月30日(月)16時50分~17時45分

昨年末に放送した番組の再放送。昨年見た時に面白いと思い投稿するつもりだったが、書かなくてはいけない番組が多かったのでパスした。その番組が再放送で流れていたので書いてみる。

架空の番組制作社「どえらいもの映像社」という設定があり、プロデューサー役に佐藤二朗が配役。セピアカラーの中で少しコミカルに、そしてハードボイルドの香りを出しつつ一つ目のネタに入っていく。「青い地底湖がある洞窟のその先にある人類未踏の地を目指せ!」という企画。ディレクターという設定でキャスティングされているのがティモンディの高岸。

そうだ、これだ!ティモンディの高岸が売り出し中でまだそんなになじみがない時にキャスティングされ、とても印象に残ったのを覚えている。ロケレポーターをする姿はこの番組で初めて見た。この一年間で随分名前が売れたけど良いキャスティングだった。好き嫌いはあると思うが彼の明るく驚くほど前向きなやり取りは僕は好きだ。芽が出る前のキャスティングは次につながることが多く、キャスティングの醍醐味だもんね。体力のある彼は体当たりでこの過酷な洞窟探検にあたる。洞窟探検家という吉田さんがまたいいキャラで22年間洞窟を調べているかなりの冒険家。一宮在住と字幕で出ていた。番組では他の出演者もほとんどこの地方の人で在住地がスーパーされておりローカル番組のこだわりを見せていた。

洞窟の中だけに生息する生き物や「洞窟クッキング」というネタが単調になりそうな洞窟を探る映像の中にアクセントをつける。そして美しい神秘的な地底湖、そこに水中ドローンが登場する。吉田さんは洞窟ツアーをやっているぐらいだから、ここまでは予測できた映像なんだろう。しかし青い地底湖の水中の先に未踏の地があるという推測。それに向かってさらに過酷さは増していく。というところでロケ時間もかなりかかったのだろう、ティモンディ高岸はタイムアップ。これも下手にごまかさずそのあとは後日の撮影というのはリアルでよかったと思う。

2つ目の企画は「東海地方の大自然から『ジュエリー』を作る」という企画。ディレクター役になんとデヴィ夫人。川底に眠る宝石を探すというお題にデヴィ夫人は「イッテQ」仕込みのバイタリティで岐阜の川底をスコップですくう。間もなく80歳という彼女がよくやったものだ。「イッテQ」の経験とは恐ろしい。ともかくデヴィ夫人にアッパレ!

今回はネタも良かったし、レポーターをはじめ出演者もとても良かった。きっと番組スタッフの番組作りの熱意もプラス方向に向かい一役かったのだろう。意欲的な番組で面白かった。

こうした単発番組の再放送はとても良い試みだ。単発番組は視聴者になかなか届かないことが多く、放送枠を変えて放送することは大事なアプローチだと思う。番組購入費もかからないわけで、特に予算が厳しくなってきた現在多用するべき編成手段だと思う。

柴垣邦夫