「2025~26 年末年始・在名各局単発を観て」

●番組名:「2025~26 年末年始・在名各局単発を観て」
●放送局:在名民放およびNHK
●放送日時:2025年11月から2026年1月

時間が経過してしまったが、この冬(年末年始)にかけて各局の単発(特番)は録画して視聴はしていた。なかなか書くタイミングがなく、きょうまとめて書いてみることにした。観た番組は時系列的に以下の通り。

・NNNドキュメント「”やさしい先生”のひみつ なぜ学校は盗撮現場になったのか」中京テレビ12/1深夜(30分) ・「妻亡きあとに~近藤正臣 郡上八幡ひとり暮らし~」NHK総合12/6午後(60分)・「ETV特集 琉球ノワール 1945ー1972」ETV12/6夜(60分)・「されど山の神は踊る~去る者と来る者の交差点・参候祭2025~」CBCTV12/6午後(60分)番販ネット・「おしろツアーズ リアルを深堀り!オモシロ名城旅」東海TV12/7午後(80分)ネット・「東海キングダム▽東海3県が地元の名物で日本全国にガチンコ対決を挑む!」メ~テレ12/10 19時(60分)・「ネコになりたい。◆ホラン×サッシーのカイギカイギカイギ」中京TV12/10深夜(55分)・「離魂・トドケ【CBC年末ドラマ台弾◆超能力で夫の裏切りを暴く異色の30分ドラマ】「さよならビデオ PART2」東海TV12/30午後(55分)・「10万人に聞いたら地元のスゴいもん見つけちゃいました!!」CBCTV12/31午後(60分)ネット・「~この人いくら稼いでる?~ヒミツの年収図鑑」東海テレビ12/31午後(55分)・「センビキ」史上初?!線を引くだけのクイズ!せいや爆笑⋯ACEe浮所パニック」中京TV1/3午後(60分)ネット

以上12本。民放の特番はいつもに増して安定特番の続編が目立った。本稿では続編に当たる番組は特段の事情がない限り基本的に特にコメントしない。また年始に毎年楽しみにしていた東海テレビのローカルドラマが姿を消した。キー局と自局の不祥事が営業的に祟ったのだろうか。残念だった。営業事情で特にネット番組となると数字を取らないと枠の存続に関わるので安定番組(定番)に頼りたい気持ちは分かるが毎年見せられる方はあまり観る気がしなくなる。東海地区の番組は「知ることの楽しみ」番組に強みがあると思っているのだが、その中で2009年からスタートして本作で12回目を迎えた東海テレビの「オシロツアーズ」は、昨今の名城ブームを先取りし、また今年はNHK大河「豊臣兄弟!」の秀長絡みの城やら戦国武将の城がまたまた脚光を浴びている中で、おおいなるマンネリの安定さを築いた、といえる。(私が城好きだからの贔屓目もあるかな)

期待したメ~テレの「東海キングダム」は同工異曲の「デララバ」を超えられない印象。CBCテレビ恒例のダイドー日本のまつりシリーズは本年は制作プロダクションが変わった。当然テイストも変化した。興味深いお祭りを取り上げたと感じたが、好みの問題だろうが、個人的にはこれまでのプロダクションが作る祭りのスピリチュアルを感じる画に拘った作りが好みである。CBCの若者向けのドラマはネットを意識した作り。これはこれでニーズがあるだろうが、地上波の深夜ではなかなか辛いと感じた。東海テレビ「ヒミツの年収図鑑」は、意外な職業の意外な年収にスポットを当てた面白い下世話な企画、情報番組の切り口の一つであろう。人はみなお金が好きだから。下世話な企画故にVTRの処理の仕方が肝になる。またスタジオの適切なコメントも要求されるだろう。MCのさらば青春の光の森田はカンペに頼り過ぎ。短いコメントくらい覚えていてほしい。これは続編もありそう。

こうした中で企画力が光ったのは中京テレビのネット番組「センビキ」だった。普通のクイズ番組の問題を「線を引く」ことを回答手段としたところが面白い。線を引く動作を俯瞰のカメラでみせるアイデアも買いだ。クイズの問題が番組の生死を決めるので構成作家・リサーチャーの力量が問われる。これも続編が作られそう。

さて、年末年始特番ではないが、中京テレビのドキュメントは事件の中心・東海エリアで発覚したことをこの時期に纏めたもので、30分でよく纏めてあった。この事件の深い所はまだまだ掘り下げる深さも意味もあると思う。引き続き裁判を見守るなどして、継続した取材を期待したい。NHK総合の近藤正臣氏の番組は、筆者のような年齢になると身につまされるのだが、ノーナレで人生を見つめてみるには良い番組と感じた。ベランダの柿の実と野猿のシークエンスが晩年に対するメタファーのようで面白いと感じた。個人的には衝撃だったETVの「琉球ノワール」は、先の「ザ・ベストテレビ」の項でも書いたが、また改めて書いてみたい。

総じて年末年始もレギュラーの拡大版のグルメ特集や定番の続編が多く、あまり心を惹かれる特番単発が少なかった、というのが個人的な感想だ。制作陣、ルーティンの業務が忙しいんだろうなあ。いきおい在京在阪のプロダクション制作に頼らざるを得ない傾向なのだろう。また大晦日に枠を設定せざるを得ない番組も複数あったが、リアルタイムでの視聴はなかなか難しい時間帯だ。これらの番組の視聴は、リアルとTVerやロキポ、録画などの視聴と合算されての評価となるのだろうか。

地上波テレビの編成・制作環境がプラットフォームの変化等で目まぐるしく変化してくなかで中長期的な制作体制を展望することは難しいとは思うが、自局(局制と在名傘下プロダクション)の制作力、企画力、プロデュース力の向上には万全を期して行っていだだきたい。(KING)