中京テレビ 毎週土曜日 2330~2355
HPによれば→オリンピックやパラリンピックなど世界を目指すアスリートたちをヒロミ&みやぞんが訪問。
その目的は「明日から友達になること」。一緒に汗をかきながら、アスリートのスゴさと素顔を楽しく深堀り。
売れっ子二人をキャスティングして、しかもロケに行くという離れ業の企画を成立させたことに驚いた。
スタッフはスケジュール調整やアスリートの事前取材に相当な苦労を重ねているに違いない。
で、その出来はというとみやぞんの体力、運動センスの良さが目立つ。ヒロミの突っ込みフォローで笑いを取って番組として一定の評価を得ていると思われる。出演するアスリートも毎回一流で申し分ない。
しかし、だ。辛口OBを自負する私としては色々気になるのだな。まずはタイトル。アスリート、明日、US(我々)と色んな意味を重ねたらしいが、みやぞん(一応彼がMCということらしく)が取材に行って、友達になってほしいとお願いをするということだが、その段階で断わるアスリートはいないよね。断わるアスリートがいれば視聴者は面白がるだろうね。こんな人気者がやってくれば、喜んで、と答えるのが普通だもの。あるいはアスリートが提示するハードルの高いトレーニングにみやぞんが挑戦し、達成したら友達になる。という設定ならばまた別の話だ。
話を戻して、取材で知り合ってラインもつながって、友達になるなら、アスリートが出場する競技会にも応援にいったりして、色んな交友が始まるんだろうね。そんなアス友との交友をスピンオフ番組として、いくつかの特番にしていくのかな。そんな固いこと言うな、と言われるかもしれないが、「アス友」という番組で設定したことをきちんと誠実に、演者もスタッフも楽しくやり遂げることが視聴者に対する制作者の務めだと思うのだ。
「アス友」のタイトルは別にして、もう一つの企画意図である「アスリートのスゴさと素顔」が「深堀り」されていないように思う。みやぞんがいささか出来過ぎの所為もあるんだけどね。このままだと、みやぞんがアスリートに挑戦する番組に留まっている。それはそれで面白いのだけれど。やはり、一流アスリートを応援することが大事だと思うので、技術の秘密や強靭な体力、練習の苦労、素顔が見える工夫が欲しい。映像での見せ方にも色んなやり方があると思う。もちろん、そのためにはスタッフのさらなるリサーチや準備が必要だ。
決まりコーナーとして、スラックラインを使っているが、競技種目によって関係の無いことがよくわかる。
時間の長さを競うことに意味はないはずだ。このコーナーにかける取材時間もOAの時間ももったいない。決まりのコーナーはアスリートからのラインの便りで充分だ。
そして、この企画は当然全国ネット(番組販売でもいい)になってもらいたい。出演していただくアスリートのためにもぜひ、実現してほしい。チューン(中京テレビ動画)でもいいのだが契約とか難しいのかな。
澤田健邦