-
番組名:想いをつなぐコレクション「あなたのお宝、誰に託しますか!?」
放送局:東海テレビ
放送日時:2025・5・31㈯ 1600~1700
世に趣味が高じてのコレクターは数知れない。そして、コレクターが集めたものは本人にとっては「お宝」だ。
しかし、ほとんどの場合、集めたものは同好の士でなければ、お宝でもなんでもない。年老いて、これからどうする、
墓場まで持っていくのか。誰かに託すことはできないのか。というのが番組タイトルだ。
MCは伊集院光 東海テレビアナウンサー、みりちゃむという3人で、分かりやすく手堅い役割分担。
最初のコレクターは岡崎在住。マッチ箱のラベルと様々な形やデザインの箸袋。
額に収めた整理の仕方もマニアックで見事だし、重さに備えて住宅の補強もしたとか、共に暮らす奥さんのご苦労などのエピソード。
後半は伊勢市在住。ヒョウ柄の女性コレクターで、ヒョウ柄の家、商売道具であるクレーン車のクレーン部分がヒョウ柄と、
大きさが桁違いのスケールだ。
コレクションを受け継ぎたい人を東海テレビで募って、多数の応募者の中からそれぞれの候補を数人に絞る。
エリア外の長野や大阪在住の人もいる後継者候補の人物像とコレクションを紹介。
後継者のコレクションの様子がどうしても絵的に似通ってくるのがにはちょっとつらいが、止むを得ない。
最後に主役の本人が自分のお宝を託したい一人を決める。選出理由に拘りが見える。選ばれた人の喜びの声。
スタジオのMC陣も選出を受けて感想を語って番組は終わる。
本当に引き継ぐのは、いずれ、その時が来たらということなので、エンディングとしてはやや尻すぼみの感あり。
後継希望者はエリア外にも分散しているだろうが、ローカル番組としてはロケ範囲を抑えざるを得ない。
放送後、一か月位過ぎてしまったが、気になって、何か書けないかと考えていた。
スタッフロールで演出に旧知のフリーのディレクター船戸君の名前を見つけたこともひとつ。
コレクションという素材は魅力的だ。何か、いい料理の方法、切り口はないのか。
この番組を見て、最初に思い出したのが、四か月前の’25・01・25 CBCで放送された「太田石井の多すぎ日本GP」。
このサイトでも好評だった番組だ。同じものがずらっと並ぶ画面、形は違うが、とにかく同じものがたくさん並ぶ、
面白い番組だった。
途中で、コレクションネタが登場した。あれ、と思った。
偶然、或いは意に反して集まった多すぎるものの企画だろ?コレクションは違うんじゃないか?と感じたのだ。
しかし、番組としてはそんな疑問を忘れさせるテンポの良さとネタの多さだった。
一方、東海テレビのこの番組、こちらはコレクションの多さはもちろんだが、むしろコレクターの異常な執念と
その周辺エピソードを通じて、人間の面白さを描きたかったのだろうと思う。
単発番組は社会的なテーマなどの編成要請企画か、あるいは営業要請などにより制作するものを除けば、若手に一本立ちの機会を与えたり、
試しに作ってみて、可能性があればシリーズまたはレギュラー番組を目論むものだろう。
レギュラーになるには制作費の枠内で継続可能であることと、視聴者の心にアピールする何らかのテーマ性が必要だと思う。
コレクター或いはコレクションをレギュラー企画にするには、どうしたらいいのかと考えていたら、
テレビ番組欄に面白いタイトルを発見した。
「伊集院光の偏愛博物館」 BSーTBS ’25/06/15㈰ 1730~1800
この日は「シャレコーベ」・ミュージアム」の回。司会が伊集院光と東海テレビと同じ。納得のキャスティング。
内容は兵庫県尼崎市にある私設博物館で、創立者は脳外科医(故人)で、今は娘さんが運営を継承している。
展示物はユニークで面白い。
ホームページによると放送は不定期再放送。放送期間の記載なし。シリーズ放送としては終了ということか。
ネットでリサーチすると日本は私設博物館の王国らしい。確かに思いつくだけでもいくつかある。
学術的価値のあるものや、笑えるテーマのものもあるだろう。取材のリサーチも比較的に容易だ。
開館日が土日に限定的なところも多く、取材スケジュールはハードかも。
MCも文化人かタレントか。テーマによって替える方がいいかも。
放送後、配信、そしてDVD化。国内観光、いやインバウンドにも使えるぞ。などと妄想は広がる。
今回は東海テレビの番組に始まって、私のテレビ番組偏愛報告になってしまった。お許し願いたい。
澤田