- 番組名:NHKとETV特集「琉球ノワール」など
- 放送局:NHK
- 放送日時:最近
最近、思えば一番観ている局はNHKだった。定時ニュース(いろいろな意見は聞こえてくるけど)気象情報を初めとして、筆者が現在毎回録画して必ず観ている番組は、「ばけばけ」「映像の世紀 バタフライエフェクト」「豊臣兄弟!」「絶対行きたくなる!ニッポン不滅の名城」」「日本最強の城SP」「ブラタモリ」Eテレ「クラッシックTV」「会話が続くリアル旅英語」「先人たちの底力・知恵泉」。BS「プレミアムシアター」「八重の桜」「(4Kで)よみがえる新日本紀行」「4Kリマスター・ウルトラセブン」(再)これに取り上げるテーマによって「あしたが変わるトリセツショー」「プロジェクトX」「NHKスペシャル」「ETV特集」が入ってくる。歴史好きなことがバレバレなラインナップではあるが、特に「バタフライエフェクト」はアーカイブだけで作り上げているのはもちろん、そのテーマ設定が大変今日的で、リベラルな匂いがする良心的な番組だと感じている。構成が上手い。Eテレは文化の香りがする良質な番組が多い。「3ヶ月でわかるシリーズ」「100分de名著」シリーズ、「美の壺」「世界サブカルチャー史」なども良い刺激を貰える好番組だ。
社会を刮目させるテーマ設定といえばETV特集だ。いささか旧聞に属するが昨年12月に放送された「琉球ノワール」は、本土に生きる私たちの想像を遥かに超えた沖縄の人々の壮絶な戦後の苦しみが、進駐米兵の沖縄女性に対する性暴力に大きく焦点を当て、これまでテレビが忌避するようなテーマを正面切って取り上げてみせインパクトがあった。返還後の日米地位協定下でも、変わらない苦しみにあえぐ沖縄が目に前にあった。重層的な構成が光る。エンディングは本土復帰4年前、沖縄と東京を結んだラジオ生番組の市民の声で終わる。東京の市民がいかに沖縄の気持ちを分かっていないか、が良く分かる声が続く。
『あのね、沖縄の人が「どのくらい関心があるのか?」て良く言うんですよ。僕の友達が「お前達何も沖縄のこと思ってないじゃないか」って。それおかしいと思うんですよ。僕たちは実際沖縄にいないんだから、分からないんだからね、そういうことを沖縄の人がどんどん本国に伝えていかなくちゃいけないんですよ」(学生と思われる。音源:ラジオ沖縄)
今から60年近く前の事、といえるだろうか。今東京でインタビューしても、同じ声が聞こえてきそうだ。本土との理解の乖離は変わっていない、そんな思いを強くしたのだった。Eテレ、攻めてるなあ、とも。この番組、どのくらいの視聴があったかは分からないが(恐らく多くはないだろう)こうした番組を地上波で作るところがあることに少し驚いた。(先月「バタフライエフェクト」で「沖縄・愛と悲しみの女性たち」という攻めた番組も放送していた)しかもNHKである。最近こうしたドキュメンタリーだけでは無く、ドラマでも新しいスタイルの提示で秀作の評判が高い作品を作っている。何故か言われないが、先の自民党が圧勝した総選挙では、新聞各社や民放テレビが序盤中盤終盤とやった議席予想をNHKは実施していない。NHKの中で何が起きているのだろうか。会長は代わった。定時ニュースのアジェンダセッティングに関しては批判も聞こえてくるのだが。これからも見守っていきたい。今春にはラジオが2波になる。民放、特にキー局が政治に関しては放送法の影に隠れて腰が引けているようにみえてしかたがない昨今、NHKの姿勢が凄く気になるし、頑張ってもらいたいと思う。そして民放の番組制作に携わる皆さん、特に若い人はこうしたNHKの姿勢をどう観ているのだろうか。(KING)