中京テレビ 真夜中のドキュメンタリー

  • 番組名:「真夜中のドキュメンタリー」
  • 放送局:中京テレビ
  • 放送日時:2018年12月1日 25時05分~26時05分

#1 漁する居酒屋~消える町を救う漁業再生~ #2 吃音KITSUON~100人に1人の伝え方~ の30分二本。

私の記憶ではこの枠での二回目のドキュメンタリー放送。
NTV系列では日曜深夜にNNNドキュメンタリーという歴史のある番組があり、数々の受賞作品を生み出している。
系列局も参加しているがそれなりのハードルがあり、年に数回がやっとだ。ローカルとして真夜中のドキュメンタリーのような枠があることを制作マンは大事にしてほしい。創りたいと思っても枠も予算もない局がほとんどなのだから。
 
「#1 漁する居酒屋」漁業権が解放される法案が通る前に東京の居酒屋が三重県での漁業権を組合と交渉して獲得したところが凄い。双方の関係者の勇気を評価すべきだと思う。居酒屋店の経営者やスタッフなどの取り組みが中心だったが、組合の反応がもっと知りたかった。地元以外の進出についての利害を多角的に取材して見せてくれたら、法案成立後の今後の参考にもなるのではと思った。テレビ東京の経済情報番組のローカル版ともいえるし、面白い視点。気になったのはナレーターというか、甘い声質というか、優しい語りを求めたのかもしれないが、番組の内容に比して、違和感があった。
 
「#2 吃音」演出(監修?)の安川ディレクターの作風に近いドキュメンタリー。弱者に対する優しさ、寄り添う姿勢が心地よい。
高校時代に吃音の友人がいたので、親密感をもって視聴した。私の場合は友人の言いたい単語を先に予想して私が言うことで、彼が言いやすくなったようで、頻繁に会話していた。成績の優秀な男で確か大阪大学に入学した。数年前、同窓会の案内に幹事で彼の名前を見て電話した。スムースな会話で微塵も吃音を感じさせなかった。取材されたお二人にもそんな未来を信じて生きていってほしい。
 
澤田健邦