メ~テレ 2019/01/03(木) 1625~1725
16年目に突入したレギュラー番組の正月特番。
番組スタート時はキャイーンのウド鈴木をキャスティングしたことに驚いたものだ。
半年早くスタートした東海テレビの「ぐっさん家」の方は確かな力量を持つぐっさんこと山口智充のキャスティングに、いいタレントをよく獲得できたなあ、という驚きだったが、ウドちゃんの方は大丈夫?の驚きだった。もっとも、第1回の放送を見て、私の眼が間違っていたことを反省し、またこういう冒険をした制作陣の勇気とセンスに感心した。キャイーン相方の天野ひろゆきとは違い、司会進行を得意とするキャラクターではないが、この番組では人の良さが溢れて、旅先で逢う人との触れ合いがいい味を出している。
正月特番の今回は俳優山本耕史と元AKB野呂佳代の二人をゲストに迎えて、レギュラーとは異なる味わいだが、山本耕史が俳優ながら、ウドちゃんとの共通の友人である香取慎吾とのからみでバラエティにもそこそこ慣れていて、番組進行もサポートして、良く動いてくれた。ウドちゃんのテイストをつぶさないように、スタッフが考えたゲスト陣で安心してみることができた。スタート時から続く、ウドちゃんが番組の最後に見せる絵のうまさ、味わいが最後のいい余韻を作ってくれる。レギュラーではこういう定番も大切だ。
16年も続く番組には大勢のスタッフが関わったことと思う。おそらくスタート時とは全く顔ぶれも変わったことだろう。
単発番組と違い、レギュラー番組は立ち上げ時の苦労、そして継続のための別の苦労がある。番組の良さを生かしつつ、時代と共に変わらねばならぬこともある。
レギュラー番組、長く続く番組の価値は多くのスタッフが関わることであり、そのスタッフがそこで学ぶことであり、それぞれの分野での技を熟成させることができるし、次には後継者を育てることであり、いつかは卒業して新たな番組つくりに挑戦することだと思う。
東海テレビの「ぐっさん家」も二時間の正月特番で、こちらは交友の広さや、ぐっさんの達者な番組ころがしもあって悠々の展開。全くテイストは違うが同じく大勢のスタッフが関わってきたことと思う。
制作スタッフが安定した番組に安住することなく、新たな冒険の旅を始めることを期待したい。
澤田健邦