- 番組名:「東海のイイとこみんな教えて!ロンブー淳のスマホ旅」
- 放送局:東海テレビ
- 放送日時:2019年3月8日(金曜)午後7時~午後7時52分
HPによれば、この番組もう11回目になるそうな。すみません、知りませんでした。「全国に270万のフォロワーを持つロンブー淳が、自らのツィッターを通じて、『僕が行ったことがない名古屋市守山区、名東区、天白区、昭和区のスゴ技の持ち主、面白い人、グルメ、スポットを教えて下さい。マイナーでディープな情報求む』とツィート。寄せられた情報を元に台本なしの「まちぶら」を楽しむ」というもの。このところ各局のアイデアを捻った「まちぶら」ものをたくさん見せていただいていて、いささか食傷気味(この番組のせいではありません)なので、どうなんだろう、と見始めた。正直言うと、目新しさは無いのだが、出会った人や場所の驚きで結構引っ張ってみせた。特にラストの大須での名古屋を離れる人への餞の大合唱はまさかのハモリもあってなかなかの大団円。演出側は送られる2人(声優を目指して上京という男性と早稲田に合格したという男性)の涙を期待したようだが、そこは残念でした。この手の番組の常道手段になっているが、CMに入る前のカットをCM開けにこすり直して見せるのは個人的に好かない。
この手の番組のキモとなるのは旅人の質、と何回かここでも書かせて頂いたが、ロンブー淳の細かいことを面白がる性格はこの手の番組にフィットしていると感じた。行ってみたら目論見と違った、というものそれはそれで面白い。彼は同じ局で、城巡りや社巡りをしていたんじゃないかな。
この番組を観て、なぜローカルにこの手の番組が多いのかなあ、と考えたのだ。今ネット局から流れる情報番組は、「ダイエットやこれを食べれば〇〇にイイ、ここを押せば、捻ればウェストが驚きのダウン」とかいう健康系の番組か、「日常生活のいわゆるライフハック(お得情報)を並べたもの」「日本人、凄いだろう」系、「ひな壇芸人のトーク」のオンパレードで大同小異、あきあきしている状況下、ローカルで地元に寄り添った番組を作ろうとすれば、いきおい、この手の「まちぶら」ものになってしまうのかなあ、と。筆者がこのサイトのためとはいえ、どの番組も興味深く見られるのも、少しでも自分に縁のあるものを見聞きするのは興味深いからだろう。逆に言えばネットでは、大きい風呂敷を広げた企画、例えば「ダーツの旅」とかかっての「TOKIOの日本列島一筆書き」、昨今のヒット番組では「ポツンと一軒家」「ブラタモリ」というふうにならざるを得ないから、こうしたコストのかからない「まちぶら」はローカル局制作向けなのだろう。故に、どうやって旅をするか、が企画の勝負を分けるわけだ。そこそこ視聴率も取れるのではないか。私事になるが、我が家のいい大人の二男はCBCテレビ「花咲かタイムズ」の”押し旅”と東海テレビ「ぐっさん家」の大ファンである。いささか話が脱線気味になったが、今後も名古屋エリアの各局、いろんなアイデアの「まちぶら」を見せていただきたい。今やドローンやGoPro、スマホという武器もあるし、それ以上のハードウェアやICTの味方も現れるかも知れない。断然期待したい。(KING)