案の定だが、参議院選挙の投票率は愛知県は48.18%。3年前の前回選を7.23ポイント下がり過去3番目の悪さ。岐阜県は51.00%(前回比―6.74ポイント)、三重県51.69%(前回比ー8.06ポイント)。全国では推計48.80%(前回比-5.9ポイント)過去2番目の低さだった。
2月にあった愛知県知事選、4月の愛知県議選、名古屋市議選もきわめて投票率は低調だった。争点が薄かったり、対抗者が弱かったりいろいろ状況はあるのだが、テレビ報道において最上位ののテーマとして、地域の選挙や国政選挙をどれだけ活性化させるかという事があると思っている。もちろん他のメディアも併せてだが。
7月4日公示され参院選が始まった中、夕方の報道枠で今回はどうやって選挙に関心をもつための企画があるのだろうかと興味をもって視聴しようと思っていたが、なかなか各局の長時間の夕方枠を見きることはできず検証はできなかった。我ながら思い通りの行動ができずに情けないばかりだ。なので各論はあまりできない。
そんな情けない僕が思うことは、低投票率だったという結果に地域のメディアは責任を感じるべきだ。もちろん政党、候補者などいろいろの要因はあるのだが、争点、選ぶポイントづくりを視聴者に提供するのが報道に携わるメディアの役割。そこをどこまでやったのだろう。
官製の選挙広報枠以外に立候補者に対してどれだけ各局は枠を使ったのだろう。政策の主張もあれば人柄のチェック、ディベート力、放送で浮かび上がることはたくさんあるはず。そうした議論をすると必ず視聴率がとれないという話が出てくる。立候補者の話題を取り上げて視聴率が取れるとは思えないテレビマンが多い。だから、選挙のこぼれ話なんて企画に走っていく。投票ではどういう字が無効になり、どういう書き方は有効かなどの選挙ネタはどうでもいいので、誰を選ぶとこの地域にとって有効なんだという事を視聴者の前にきちんと提示することがテレビ報道の務めではではないだろうか?地域の人にとって有益な選挙行動をとる為のサポートをすることが地域の発展に大きく寄与するではないか?公平公正な表現をしてみんなが選挙に参加することに誰も文句はないはず。報道に携わる皆さん、もっと知恵をだして投票率を上げてくれよ!各局、選挙後の分析は熱心にやるが、その前に投票率でしょ。僕は投票率が報道の達成度のバロメーターだと思う。
柴垣邦夫