- 番組名:ハートフルワールド
- 放送局:CBCテレビ
- 放送日時:2024年3月に4本
KINGさんの書かれた投稿は僕も同じように感じた部分が多かった。それにもう少し足して意見を述べる。
「金津園」篇で強く感じたが、どう見ていったらいいのかKINGさんと同じく当惑した。
やろうとしていることはチャレンジングな事で果敢だと思うけど消化不良感が半端ない。
それはKINGさんが指摘しているヒコロヒー一人に取材VTRの感想を言わせている事に象徴されている。
取り上げた素材は現代社会のディープな部分に触れたものである。
それをVTRだけ見て感想を言わされるタレントのつらさ。
かなりきわどい状況の場面もあるので言葉を選ぶ必要もあれば、一人だけで感想を述べるため
代表意見のようになってしまうとてつもない難しさ。
番組の肝となる感想を一人のタレントに任せてしまう制作者側のあっけらかんさ。
つまりこの感想に台本はないだろうから、タレント個人の感性に番組の核はゆだねることになっている。
もちろん答えがあるものではないので、様々な経験や志向性を持った人が感じればいいことだ。
だが、VTRを見ただけのタレント一人が感想を言って番組を終えるというのは違うと思う。
なぜ、取材ディレクターがスタジオのヒコロヒーの横にいないのだろう?
ヒコロヒーは取材VTRを見た者を代表して取材ディレクターに尋ねていけばもう少し違うだろう。
取材ディレクターが現場で感じたこと、時を経て改めて感じていることが
この番組では大事なことなのではないだろうか?
そしてそれをヒコロヒーがどう感じていくか、
そんなやり取りで番組がもう少し多面的に感じていけるのではないかと思った。
ここまでかなり辛口に書いてきたが、こうして議論できる番組は貴重である。
なかなか足を踏み入れないようなところに長期間通い、辺りの人に心を開いてもらうまで取材することは
かなり覚悟のいったものだろう。何か鉱脈を見つけようという意思がある。そのことはまず褒め称えたい。
同じような番組を作るのではなく、オリジナルコンテンツを作ろうとするチャレンジが繰り返されれば
必ず発見がある。この時間帯に編成したことも勇気があった。今後を期待している。
柴垣邦夫